2012年12月1日土曜日

八面玲瓏/自分の強みに特化することが優れたチームワークに貢献する




禅の言葉「八面玲瓏」・・・「はちめんれいろう」と読みます。あれもしたい、これもしたい。情報に振り回され主体性を失うと自分の能力を十分に発揮できなくなり、途端に輝きを失います。一心に打込むこと、集中することが人生を素晴らしいものにすると伝えているのがこの「八面玲瓏」なのです。
チームワークとは役割分担のことです。役割分担と言わないのはどうしてでしょう。ただ役割を分担するのではなく、「チームワーク」には自分の責任を果たすことが条件づけされているからです。チームワークで優れるとは、自分の強みに特化することに他なりません。
・自分の強みに特化する。
・打ち込むことが特化になります、
・特化を進めるために客観的な「等身大の自己評価」をする。
・目的と目標を明確に持っていること
・特化する意欲を集団に拡大する

特化するには、自分の得意に徹底的に努力するのが効率的です。
「そのポジションは他の者にやらない!」というわがままを貫くことが、もっとも優れたチームワークになります。わがままと言っても、努力のないわがままはNGです。打込むことが自分を磨きます。弁護士になるには学力のある人でさえ3〜5年間1日15時間以上の学習が必要です。そこまでやるか、やらないかはともかく集中なしに特化などできないのです。

さて、そこで「等身大の自己評価」をすることが重要になります。

【等身大の自己評価】

過大評価でも過小評価でもいけません、等身大です。
客観的な自己認識スキルがものすごく大事になります。
過小評価の場合だと、うまくいかないとなんでも自分の責任、自分の力量不足と思い込み、チャレンジしなくなります。
過大評価の場合だと、何かにつけて周囲の責任にするので、改善がストップして機能停止になります。

もうひとつのタイプが、実は過小評価だけど、それを隠すために過大評価するタイプ。周囲を振り回すことになり、周囲は手が打てなくなります。
どれも自分の強みに特化できなくなりますが、どれをとってもアサーション権を認識していないことが原因で起こっています。
先にお話したアサーション権を再認識していただき、客観的な「等身大の自己評価」をしていただくのが賢明です。

集団は個人の集まりですので、チームをまとめるリーダー、マネジャーが客観的な「等身大の自己評価」をする習慣を身につけていると、集団も「等身大の自己評価」をするようになり、集団として強みに特化することができます。

この力が、会社なら、どこにでもいる「やりたくない仕事に就いている人」を巻き込んで個人の価値観に変化を与える力につながっていきます。「やりたくない仕事」というより、なにがしたいか判らない人の方が圧倒的に多いので、感動する体験を重ねると意識が変わっていきます。
「なにをやっていいのか判らない」という迷いを表現する言い回しは、「どんな仕事に就いたらいいのか」「どこの学校に行ったらいいのか」「どんなセールストークをしたらいいのか」などに使えます。重要度や規模などに関係なく使っていますが、そのいずれの場合にもあてはまる原因が、実は目的がないことなのです。

目的がはっきりしていないと継続する力が起こってこないのは万事に通じます。
自分の強みに特化することができなくなるので、戦略の3Cの関係性でのチームワークがこなせなくなります。
「そのポジションは他の者にやらない!」を実行するためにも組織内に、目的と目標をワンセットで浸透させてください。

【目的と目標を明確にする】
目的と目標は、大きなゴールと小さなゴールのような違いがあります。

目的は「なんのために」(大きなゴール)
目標は「数値目標」(小さなゴール)

目的「なんのために」を大きなゴールというのは到達に時間がかかるからです。
目標「数値目標」を小さなゴールというのは、短期だからです。

大きなゴールに到達するために、小さなゴールへの到達を重ねて行く...これが目的と目標の関係です。

ですから一般に目標は性格上、伝わりやすいものです。それでも、ただ伝わっているだけで、自分のものになっていない、明確に意識していないようであれば、目標はない状態だと考えてください。
一方の目的はと言うと、かなり曖昧になっているはずです。それが行動に与える影響はものすごく大きいのです。数値目標があっても、なんのための目標か判らないという状態ではやる気が起こらず、逆にストレスになります。これでは同じことをしていても、全く違った結果になります。
目的は「なんのために」(大きなゴール)
目標は「数値目標」(小さなゴール)


「等身大の自己評価」は
・目的の結果とプロセスの両方
・目標の結果とプロセスの両方
で、それぞれ行い、その評価の結果をそれぞれに落とし込みます。それがあるから、継続できることを忘れないようにしたいものです。

特化する意欲を集団に拡大する
目標の結果にしか関心がない集団は継続の要である反省がないので成長しません。反省は行動を改めるための戦術を練ることであり自己否定とは違います。そこには責任を引き受ける態度がなく、チームワークのかけらもありません。つまり見せかけの意欲を塗りたくったバラバラな集団だということであり、その末路は見えています。

この点からも、アサーション権の重要を訴えた意味が理解していただけるはずです。 特化する意欲、言い換えるとパーソナル・リーダーシップを集団に拡大するか、しないのか。できるのか、できないのか、パーソナル・リーダーシップを育むリーダーシップにかかっています。


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