2012年12月17日月曜日

萬法一如/人がすべて



どんな商品・サービスを扱っていても、商品そのもの、サービスそのものにこだわりがあっても、そのこだわりは使う人があってのことだし、使う人に向けられたものでないと意味がありません。 

商品やサービスが働く者の創造性に刺激を与えて自分を表現する道具になったとしても使う人があってのことです。働く情熱、仕事への意欲が一体何に向けられているのか、真剣に考えたことがあるでしょうか。

日頃から入って来る言葉、たとえば顧客満足、生涯価値、共有、などに自分の気持ちをシンクロさせていつしか誤解しているかも知れません。商品を仕入れて販売し、お客様の夢や暮らしを最高のものにする手助けするのを目的にしている人もいれば、ただ商品を売るだけしか考えない人も同じ土俵にいます。あなたならどちらの会社、店を選びますか?100人に聞いてみました。100人とも人を大事にする側を選びました。

挨拶されて気分を悪くする人はいないでしょう。人は誰でも自分は存在する価値があると思いたい者です。これこそすべてなのです。つまり「人がすべて」なのです。「人がすべて」とは「私がすべて」ではありません。「私たちがすべて」なのです。「私たちがすべて」とは、お客様を含む私たちが共に成し遂げられることがすべてという意味です。
「ありがとう。助かった」のひとことに集約されます。


禅語に「萬法一如」があります。「ばんぼういちにょ」と読みます。みんなが互いのことを考えて生きるという意味です。ビジネスの世界で説明すると以下のようになります。
矛盾のない仕事。そんなものはあるのでしょうか?あります。なぜならすべての根源は同じです。人間は誰もが幸福になりたいと考えています。自分を認めてほしいと思っています。すべてはつながりを持ち、因果関係があります。因果関係に矛盾があるとストレスになり疲労し意欲はなくなります。ですからモチベーションを高める対策は、矛盾をなくすことです。
自分だけが幸福になりたいと思うと矛盾は至る所に生じます。みんなが互いのことを考えて働く仕組みでは矛盾はなくなります。
問題はそうすると自分の利益が減ると考える習慣があることです。とんでもない勘違いです。その発想の根源は不安と恐怖です。不安と恐怖に支配されると人は間違いを間違いと認識できなくなってしまう弱い生き物なのです。弱い生き物がジャングルを生き抜く方法として間違った考えを採ってしまい、結果不安を現実にしてしまうのです。
働いて自分がうれしい、お客様もうれしい、会社もうれしい、「萬法一如」はWin-Winの世界を表した言葉なのです。それはまさしく幸福生産性を高める基本的な教えです。



0 件のコメント:

コメントを投稿