2014年10月1日水曜日

さとればこうおなし 自分の目で見れば世界は広がる



一線で働くビジネスマンにとって、「何をどうしたら売れるのか」と一番関心の高いテーマですから即効性があるのはHOW型だと考えます。もっともです。

しかし「なぜマナーは必要なのか」「なぜお客さまが大事なのか」「この作業は何のためにするのか」という基本的なことを教えずに、動機づけはどうするのでしょう?テクニックばかり詰め込まれた若い社員はどう育つと思いますか?

テクニックばかり詰め込まれた人から買う理由がユーザにあるのでしょうか?仮にいま儲かっていたとしても限界がくるのは時間の問題です。しかしHOW型の人にはこれが理解できません。もっとHOWをよこせというばかりです。
HOW型の育ち方しかしていないので無理なのです。

たとえば宮本武蔵は、最初は同郷の友人、本位田又八と同じくHOW型の若者でした。しかしあまりの無頼に激怒した村人や沢庵和尚によって幽閉されます。ここで来る日も来る日も、考える日々を過ごし、剣の修行に旅立ってからも、剣を通して考えます。

どうすれば勝てるかと考え学ぶ、より磨かれたHOW型に物事の本質を考えるWHY型が加わります。決闘を繰り返すほどWHY型が優って行くようになります。一方の本位田又八は士官の夢破れ、その後チャンスのきっかけもないまま、つまりHOWを考える機会さえなくさまよっているだけです。

HOWはテクニックを発揮する機会があってこそ使えますが、機会がなければどうしていいのかわかりません。これがHOW型の限界です。
限界に追い込まれるとどうしていいのかわからないので、うまくいかない原因を自分の外側に求めます。環境、状況、他人のせいにして責任回避するしかないのです。



自分の目で見るにはHOW

人間には外側の力と内側の力があります。
外側の力とは、外部の人から評価されやすい力です。目に見えるからです。役職、学歴、収入(財産)、専門知識、等々です。外側の力が、本人に会ったことがなくても、分かりやすいものです。
しかし、期間限定、地域限定、なにかと限定的です。退職したら役職は関係なくなります。外国で暮らせば通用しないものがたくさんあります。

一方、内側の力は、外部から評価されることは稀です。見えないから分からないのです。物事の本質を大事にする心の在り方など、どれほど優れていても、本人と深く接する機会がないと分かりません。

「外も内もない自分がいいと思うならそれでいいのではないか」と考える人もいるでしょう。まさしく見方が在り方(BE)を決めているのです。そして在り方が見方を決めているのです。

つまり在り方を変えない限り、見方(思考)は変わらないので行動が変わらないのです。




見方(思考)の影響で仕組みを創れる人と創れない人がいます。仕組みとは相乗効果であり、相互依存の発展したものです。たとえば会社という組織は相互依存の典型的な事例です。相互依存が力を発揮するには、自立していることが前提です。

会社内のどこかに自立していない者がいると、停滞し淀んでしまいます。相互依存は不可能になり、依存だけが残ります。依存は生まれて間もない幼児の専売特許です。もし依存する人が増えたとしたら、組織は組織力を発揮できず崩壊するのが原理原則です。

自立できていないものにとって、HOW は喉から手が出るほどありがたいものですが、いくらHOW をかき集めて成果をあげても、限界がきます。すると崩壊が始まります。


WHY型は在り方を追求し、大義を大切にします。つまり社会力を大事にするのでチームワークのレベルアップに発展し相互依存力、共有を高めていきます。仕組みの始まりです。







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